山元塾通信

季刊山元塾 2008秋号~「なぜ日本は戦争の道を歩んだのか。そこには現在に通じる深刻な問題がある。」第1部

「なぜ日本は戦争の道を歩んだのか。そこには現在に通じる深刻な問題がある。」

第1部・・・前書きと「富国強兵政策と植民地政策について」

「戦争」・・・これを取り上げただけで、「どうでもいいじゃない。今は平和なんだから・・・。」と面倒がる方は、今の日本人のほとんどではないでしょうか。
また「戦争反対」を日頃声高に叫んでいる方も今から私がお話しすることには、全くと言っていいほど興味関心がありません。
残念ながらそれは、「敵」を作り出し、それに抵抗しているふりをすることで満足している人々に問題を解決する力は無いからです。
なぜなら、問題を解決する力が無い原因は、すなわち「本質」を見抜く力が無いことに帰着するからです。
今から私がお話しすることは、その「本質」の部分の話なのです。

まずは、私がなぜ「戦争への道」をテーマに選んだのかという理由についてお話したいと思います。

ご高齢の方は良くご存知だと思いますが、ナチスドイツと違い、日本は「戦争したい」と考えていた人間は「皆無」だったということです。
ではなぜ、日本人全員がやりたくなかった「戦争」をする羽目になったのかというと、よく右翼の方で「アメリカにはめられた」という方がいますが、それは「負け犬の遠吠え」で間違っています。
たしかに外堀を埋められていきましたが、そうなってしまったのは、日本人が自分で困難を解決する勇気と決断ができなかったことに原因があるのです。
要は「自分に甘かった」からなのです。さらにその原因は「事なかれ主義=責任転嫁や責任逃れ」と「楽をして手っ取り早く成果を得たい=弱いものいじめ」の価値観(これは腐敗した組織から広がるものです。)が根底にあります。
この価値観を日本人全体が変えることができずに、回避したかった最悪の結末を迎えることになるのです。
翻って現在の日本も同様に「事なかれ主義=責任転嫁や責任逃れ」と「楽をして手っ取り早く成果を得たい=弱いものいじめ」の価値観が蔓延しています。

であるなら、近い将来必ず、回避したい最悪の結末(戦争ではありませんよ。今の大部分の日本人が享受している「豊かさ」を失うことになります。
ここで注意しなければならないのは、日本の経済が崩壊するわけではなく、中流階級が没落するのです。・・・戦争の犠牲も当時の中産階級に集中していますよ。)というわけなので、日本が回避したかった戦争になぜ進んでいったのか、その過程を知ることはきわめて重要なのです。
といっても話が長くなってしまうので要点を整理してテーマを設定して説明したいと思います。